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KAIよりご挨拶

「経営方針」 

 

この3月最後の週末は、開き始めた桜のつぼみも震え上がるような寒い天気となりました。所属する会の公演に参加するために、能楽堂に続く横浜紅葉坂の坂道を上ると、右側一帯の再開発地区を囲う塀に、かつてこの地域の所有者であった田中平八の写真が大きく出ておりました。黒船の来航する開港直前の横浜に来て商売を始め、やがて郷里・信州の生糸の輸出に成功して「天下の糸平」として名を成した人物です。太く濃い眉と引き締まった口元に強い起業家魂を感じました。

 

テレビでは、昨年の秋山好古・真之兄弟や、正岡子規、また今年に入ってからは、坂本龍馬や岩崎弥太郎をはじめ、日本の夜明けへの扉を開け、人を動かし、国づくりに取り組んだ人物が大活躍をしております。今日の不安に満ちた宙ぶらりんな日本の現状への反動のようなものがそこにあるのでしょうか。日本の進路をどうするのか。それは、決して遠いだれかの問題ではなく、身近な私たち自身の問題です。

 

私ども「櫂」も開業5年を経て、いよいよ次の航海への道筋を示すべき時機が来ました。そこで、3つの経営方針を定めました。

    経営方針
  1. 仕事に責任と誇りを持ち、信頼し信頼される経営
  2. 顧客の要望に応え、顧客を創造する経営
  3. 社員一人一人の努力が結果につながる経営

1の「仕事に責任と誇りを持ち、信頼し信頼される経営」とは、仕事を通して向かい合う人としての姿勢です。仕事の大小を問わず、誇りを持ってその仕事の責任を果たすことが、お客様の信頼に応え、そしてまた新しい仕事につながります。

2の「顧客の要望に応え、顧客を創造する経営」は、ユニクロの柳井正氏の経営理念二十三条の最初に記されている言葉です。お客様の要望に応えないと売れない、去年と同じことをやっていたらお客は減っていく。要望に応えてお客様を作り出していかなければならないという商売の根本を示しており、そのままいただきました。

3の「社員一人一人の努力が結果につながる経営」は、会社が各社員一人一人によって支えられており、その仕事を評価し、努力を評価し、その結果を受け止めるという会社としての決意です。

この3つの経営方針は、櫂の社員一人一人のものであるとともに、おつきあいいただく皆様に向けて発信するものでもあると信じ、ここに記させていただきました。今後ともよろしくご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

 

田中平八ポスターの写真
工事現場を囲む塀に貼られた、天保5年生まれの田中平八を紹介するポスター。サムライの顔です。

 

平成22年 3月 吉日

KAIセミナーサポートセンター 渡辺範夫

【 略歴 】
昭和29年(1954年)4月1日、岐阜県生まれ。大学の仏文科を出て、今村昌平監督のつくった横浜の映画学校に通った。テレビの脚本書きでは食べて行けず、1981年バイト先の塾の海外展開に参加して香港に行ったのが転機となった。帰国子女教育の世界に本格的に関わり、香港の3年間のあと、ニューヨークに1年、その後も教師として、また教育相談員として、日本企業の進出する海外現地を訪ね歩いた。やがて、帰国生の親代わりとして生活と学習の面倒をみる寮の運営に携わる。海外の学生や教師を招聘し、日本の学校の授業体験を通して交流をはかる事業や、企業のさまざまな研修の受け入れもこの施設で行なわれ、今日の研修事業の礎となる経験を積んだ。2005年3月企業の人材育成活動を総合的に支援する有限会社櫂を設立。

国際交流事業として、日本語を学ぶ海外14カ国の高校生による「海外高校生による日本語スピーチコンテスト(JSA)」の運営責任者を務めている。

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